最近気になったこんなニュースがありました。
母親に暴力をふるい死なせたとして
一審で傷害致死の有罪判決を受けていた大阪の夫婦が
大阪高裁の二審では暴力罪として罰金刑の減刑となった事件。
突然暴れだした母親を父親や夫婦で静止しようとしたときの行為が
結果的に母親の死亡に繋がってしまったのですが、
母親の気になった行為を記録していたビデオなどが証拠となり
この時母親が認知症の影響で暴れていたことを
認知症に詳しい医師が意見書として提出し、採用されたことで
夫婦が母親を死なせようとして
暴力を振るった訳ではないことが明らかになったのです。
当時、それまで温厚だった母親が乱暴な言葉遣いになり、
父親や奥さんを罵ったり暴言を吐いたり
落ち着きがなくひとりブツブツ言ったり
物を投げつけて壁に穴を空けたこともあったようです。
この時でも夫婦は母親が認知症だと思わなかったと言います。
夫妻は母の行動を、何らかの病気だと疑っていた。だが「認知症の症状は『物忘れ』『徘徊(はいかい)』のイメージしかなく、別の心の病だと思っていた」と振り返る。病院での診察も促したが「悪い所はない。病院は嫌いだ」と断られた。「母が乱暴になる」と明かすことがつらく、誰かに相談することもためらったという。~記事より引用~
この事件を知ったときに誰もが不幸になった例だと残念に思いました。
このご主人はこのことがあってから認知症について調べだしたと言います。
もっと早く認知症のことを知っていたら。。と
悔やんでいるとも書かれていました。
ほんとにそうです。
もっと前もって手を打っていれば防げたかも・・と思います。
亡くなられた後この母親の書いたたくさんのメモ書きが見つかったそうです。
きっとお母さんは自分の物覚えの悪くなっていくことを補おうと
あらゆることをメモにしていたんですね。
だんだん記憶することがままならなくなってきたとき
本人がいちばん不安になって苦しんでいたのではないでしょうか。
認知症の年齡別の発症割合
認知症の発症は年齡によってどうなのか調べてみると、
60代で12%という数字です。
私の年代でも10人にひとりくらいは軽い症状が出ていることになります。
こういう段階で診察を受けると良いんですけどね。
ちなみに、
70代になると30%、80代で50%、90代は75%、
100歳になると97%だそうです。
親だけでなく60歳を過ぎると自分自身のこととして
ちゃんと認知症に向き合う必要があると痛感します。
せめて症状くらいは知っておいても決して早くはないと思います。
【関連記事】
![]() |
杉山孝博 新日本出版社 2015-05-25
売り上げランキング : 12908
|